アプリケーションパフォーマンスマネジメント(APM)は、ソフトウェアアプリケーションのパフォーマンスと品質を監視、測定、管理するためのプロセスやツールのことを指します。APMはアプリケーションの問題を迅速に検出し、解決することでユーザーエクスペリエンスを向上させるために使用されます。
APMでは、アプリケーションやシステムの応答時間を調査することや、アプリケーションを構成するさまざまな要素のパフォーマンスを調査することなどにより、アプリケーション全体の稼働状況を把握します。
従来の監視のようにネットワークやシステム・アプリケーションの構成要素を個別に1つ1つ監視するだけではなく、システム・アプリケーションの構成要素それぞれの関係性を把握できる機能を持ったツールも存在します。
- 1. APMの主な機能や特徴
- 2. APMツールの利用するメリット
- 3. APMツール選びが大事です。
- 3.1. 複雑なシステム環境に対応したAPMソリューション「IBM Instana Observability」がおすすめ。
- 3.1.1. 従来型の監視の課題
- 3.1.2. 次世代のAPM「IBM Instana Observability」はこれらの問題を解決します。
- 3.1.2.1. 特長1:自動的に構成
- 3.1.2.2. 特長2:問題をリアルタイムで把握
- 3.1.2.3. 特長3:素早い分析、インテリジェントな対応
- 3.1.2.4. 特長4:シンプルで分かりやすいUI
- 3.1.2.5. 特長5:導入しやすいライセンス・利用条件
APMの主な機能や特徴
エンドユーザーモニタリング:実際のユーザーがどのようにアプリケーションを使用しているかを監視し、ユーザーエクスペリエンスを評価します。
トランザクショントレーシング:個々のトランザクションがシステムを通過する際のパフォーマンスを追跡します。
アプリケーショントポロジーの視覚化:アプリケーションの構造や依存関係を視覚的に表示します。
深度診断:アプリケーションの問題を特定し、原因を追跡するための詳細なデータを提供します。
リアルタイムアラート:パフォーマンスに関連する問題や異常を検出した際に通知を送ります。
パフォーマンスレポート:過去のデータに基づいてパフォーマンスのトレンドやパターンを評価します。
APMツールの利用するメリット
問題の迅速な特定:APMツールは問題を迅速に検出し、修正することができるため、ダウンタイムを減少させ、ユーザーサティスファクションを向上させることができます。
効率的なリソース利用:パフォーマンスのボトルネックや無駄なリソースの使用を特定することで、インフラストラクチャの最適化やコスト削減が可能となります。
改善のための洞察:APMツールは、アプリケーションの動作やパフォーマンスに関する詳細な情報を提供します。これにより、開発者や運用チームは、システムの弱点を特定し、改善策を策定する手助けを受けることができます。
ビジネスの継続性:高い可用性とパフォーマンスは、ビジネスの継続性を保つために不可欠です。APMは、これらの要件を満たすためのサポートを提供します。
APMツール選びが大事です。
現代の多くの組織は、複雑なマイクロサービスアーキテクチャやクラウドベースの環境を採用しているため、APMツールは特に重要です。これらの環境では、個々のサービスやコンポーネントの相互作用を正確に理解し、全体のパフォーマンスを監視することが求められるため、APMツールの役割はますます大きくなっています。 最後に、APMツールの選択時には、対応する技術スタック、ユーザーインターフェースの使いやすさ、コスト、スケーラビリティなどの要因を考慮することが重要です。市場には多くのAPMツールが存在するため、組織のニーズに合ったツールを選択することが必要です。
複雑なシステム環境に対応したAPMソリューション「IBM Instana Observability」がおすすめ。
IBM Instana Observability はクラウドネイティブなアプリが稼働する複雑なシステム環境に対応したAPMソリューションです。
クラウドネイティブのアプリケーションやマイクロサービスなどの、複雑かつ頻繁に変化するシステム環境における、“可観測性(Observability)”を提供します。
従来型のシステムのモニタリングでは難しかった「わかりやすい利用者視点の監視」、「問題点・ボトルネックの特定と原因の特定」・「機械学習による予兆検知と通知」など、進化・変化が多発するなど複雑化するクラウドネイティブ環境に可観測性(Observability)を提供し、システム監視環境を提供します。
従来型の監視の課題
現在、従来の管理・監視体制では、以下のような問題が発生するリスクがあります。
- 環境にあわせて 事前に導入・構成が複雑
- 全てのイベントをデータ取得ができず、関連性が不明瞭・問題解析不可
- 複数あるサービスの依存関係が把握できない
- 障害の影響範囲が特定できない、時間がかかる
- イベント通知が大量で、トラブルの全体把握が困難、不可能
- メトリック値だけでは何が起きているか不明
- 固定のしきい値監視では突発的イベントを検知不可
このような問題・リスクを抱えたままでは、クラウド中心となり複雑化するアプリケーション監視を迅速かつ安定的に行うことは難しい状況です。
次世代のAPM「IBM Instana Observability」はこれらの問題を解決します。
アプリケーションのパフォーマンス最適化に特化しているIBM Instana Observabilityは、リアルタイムでの監視機能や自動的な問題解決の提案など、高度かつ豊富な機能を備えるAPMです。
導入の容易さ、管理のしやすさも好評です。これにより、アプリケーションの管理を大幅に効率化し、担当者の負担を軽減することが可能となります。
IBM Instana Observabilityには以下のような特長があります。
特長1:自動的に構成
様々な環境に簡単に導入可能、様々なプラットフォームやOSに対応可能です。
非常に簡単なインストール手順で、環境に合わせたエージェントを導入することで、IBM Instana Observabilityは自動的に、動作しているソフトウェアやテクノロジーを検知し、対応したセンサー・監視体制を自動的に構成して監視を開始します。
特長2:問題をリアルタイムで把握
自動検知とモニタリングをリアルタイムに通知します。
1秒間隔で環境情報を収集し、システムを構成するサーバ・コンポーネント間の相関を把握して、リアルタイムに可視化し通知し、問題が発生しているサーバ・コンポーネントを調査する場合、どのサービスに影響が出ているかを非常に簡単に直感的に確認することが可能です。
特長3:素早い分析、インテリジェントな対応
最速で根本原因を掴むための環境を提供いたします。
すべてのコンポーネントの物理的/論理的依存関係のコンテキストを理解し、インテリジェントに解析し迅速に問題を解消します。
問題が発生した場合に報告されるインシデントには、サービスの起動/停止・構成変更など対象コンポーネントに関連するイベントを併せて表示されます。
特長4:シンプルで分かりやすいUI
直感的なわかりやすさで、問題把握が可能。
通常の APM の管理画面は、メニューやUIが複雑になりがちですが、IBM Instana Observabilityでは各種データ・イベントを確認するための主要なメニューは、6メニューに集約されておりシンプルです。
特長5:導入しやすいライセンス・利用条件
IBM Instana Observabilityには、すぐにご利用開始頂けるクラウドサービス(SaaS)か、お客様のご用件にそって導入いただくソフトウェア版があります。
ライセンスは、管理対象のサーバー数・環境数に依存するため、導入コストを抑えることが可能です。